「大阪市廃止案」賛成の方へ

マスコミ論

 こんにちは、多摩雑報です。「大阪市廃止案」住民投票日の1週間前となりました。改めて当blog主の立ち場を明確に申し上げます。当blogは、大が付くほど「反対」です。今さら賛成を反対に、そして反対を賛成に変える人は殆どおられぬでしょう。10/25時点では、賛成が明らかに幾らか上回っています。ですから投票結果はむしろ未だ「決めかねてる人」・「良く分からない人」・どっちに転んでも「どうでもえぇ人」の選択が勝敗を決すると言って良いでしょう。すると「賛成」優勢ですから、これらの方々も賛成票へなびきやすい、というのが古今東西を問わず人間の行動様式です。なので本日は、賛成者に向け、なぜ当blogは強固な反対なのか、今まで論じてきた事をまとめる形で、反対派のフリップボードにしたいと思います。とは言うものの、実は今日で初めて記述するものも結構あります。例えば維新の成立事情とか、喧伝内容をどのように読み解くべきか、とかetc,etc,・・・・・・ですが、それは補足事項と思って下さい。

◇「大阪廃止案」賛成の方々へのメッセージ

  • ①「反対派は何も調べもせず(勉強もせず)、何も知らないのに反対する」について ・・・ 橋下徹氏がTV等のオールドメディア上で、「(大阪市廃止案の)計画書(=協定書。賛成者は総務省の提出書類名で呼ばれますね)は、一般市民の皆さんが読んでも理解出来ませんから、全く読まなくて結構です。」と明言している。維新の上層部の方がそう仰せになっているのだから、それに従ったまでである。賛成者以上に維新に忠実だと言う事。よって ↑ のコメや反論は無効である。
  • ②「反対理由に具体性がない、とか「具体的な反対理由を持っていない」について ・・・ ①に従えば何も知らないのだから当然、具体的な理由は示せなくて当たり前です。「じゃあ反対理由も無いのに何で反対なのか」と言われる。何も知らない → 知らないなら賛成も反対もしようがない → ワカンナイことは反対しとこ。儲け話は簡単にハンコ押しちゃダメだもんな。・・・ 賛成を選んだ人は単に此の反対に過ぎない。「分からない」→「でも賛成が多いみたいだから、きっと良いことなんだろう」→「取りあえず賛成でまっ、いっか?」「そだね」 ・・・ この様に反対も賛成も同じ事(レベル)である。が、逆は真ならず。反対者が賛成者に「何で分からない(知らない)のに賛成するのか」という場合は、賛成者に(ある程度で良いから)明確な具体性が必要。新しいことをやるのを呼び掛けるのに、動機付け及びその裏付けが問われるのは当然だからである。
  • ③じゃあ「代案を出せ」 ・・・ 今回に限らず、国会の答弁なんかでも必ず誰かが言い出しますね、こういう言い回し。現状に対する代替案が「大阪市廃止」なのですから、単純に「大阪市存続」を望む、だから「大阪市廃止を反対する」ことで十分。イヤなものはイヤ、というのも立派な反対理由である。
  • ④ 「反対派の言うことは揚げ足ばかり」&「新しいことの賛同を得る方が大変で不利(だし)・不公平」 ・・・ 一般的な対話や、ある人の主義主張に対しての揚げ足取りは、およそ人の道に反する卑怯な態度であるが(サ○マのようなマウント取り)、こと政治問題の議論に於いては些末の綻びをお互い突きあうようになるのは、ある程度仕方がない。~ 無論できるだけ避けるべきではあるが ~ 後者については「甘ったれるな」である。これから新しいことに挑む方が、そうでない人に対しての説得というハンディを負うのは当たり前ではないか。泣き言にもほどがある。

◇では当blogの反対理由をまとめて述べる。

  • (A) 大阪維新の会が「大阪市廃止案」を推進する目論みは、大阪市にある大阪市民が持つ社会インフラのハード(設備やマシーン)とソフト(行政サービス機構や組織)を、できる限り民営化すべく国内だけではなく外国資本企業も売却譲渡に参入出来るような都市制度にするためである。
  • 「現行の大阪市・政令指定都市では制度的に、外国企業へのインフラ資産譲渡には制限があるので、その制限を取り払うための都市制度改革です。」これが制度改革の具体的な目的である。施行したい『政策』を実行出来るようにするための『制度』を改革する、ということである。一言で言って「売国政策」そのものである。富裕層がその支持者なのは理解出来る。が、大半の大阪庶民にはトンデモ政策のはずである。~ここでは弊害については述べない~
  • (B) そのためには、大阪市民の有権者一人ひとり全員に「↑」・(A)の趣意を明確に伝えるべきであるのに、非常に曖昧な表現でしか伝えていない。何もやましい訳でもないであろう(橋下徹氏のように堂々としていれば良いのに)に非常に不信感を抱かざるを得ない。(1週間前でも)未だに知らない市民が大多数である。
  • (C) 代わりの理由として「二重行政解消」とか「府・市合わせ」といった、一見分かりやすそうなスローガンのみ市民に喧伝している。(A) をできるだけ隠蔽したい為の策であるとしか解釈しようがない。
  • (D) 「↑」の二重行政は単なる口実である。(府・市合わせも同様)
  • (E) 「行政の住民サービス」や「日常生活の利便性」といった実行後の「たられば」論を、悉く「改善する」「向上する」と言い切った説明をしている。*但し、これは無批判で受入れてしまう市民の政治意識の問題でもある。本当に間違いなく向上や改善するのであれば、市民にわざわざ投票の形で問う必要もない、という事に気付かねばならない。市民へのアンケート程度で十分である。
  • (F) 大阪市民へは住民投票による決定を装っているが、実は市民の「賛成」と「反対」の戦いではない。維新・自民・公明党・創価学会の党争いを市民にやらせることで、自分の所属組織の強化・安定化を図るための「政策論争」の場を作っているに過ぎない。すなわち市民のための住民投票ではなく、政治家・活動家たちの闘争が真の姿である。維新が大阪市のみならず関西圏を一大勢力にせんがための政治ツールなのである。単純に「党争」と書いても良いのだが、創価学会が大きく関与しているので「闘争」と表記することになる。
  • (G) 維新は市役所をはじめとする行政機関や交通インフラなどの組織が、既得権益者の巣窟となっているために莫大なムダや損失が生じていると主張する。が、これはそういった社会インフラを売却譲渡し自分たち維新の権益にするための、殆ど言いがかりに近い口実である。確かに既得権益の蔓延は一つの都市問題ではある。が、だから制度改革でそれを解消させる、というのは論理的にも方法論的にも甚だしいスリカエである。

◇では「↑」(A) ~ (F) の論拠を述べる

(A):賛成派にこれを述べると、反応が2つ、大多数と少数とに大きく分かれる。a) 「そんなバカなこと掲げるわけがない。言いがかりだ・デマカセだ・出鱈目だ ・・・」そして賛同者のメッセージと重複するが「協定書に書かれていない。」この類いが大多数、90%以上に達しよう。b) 「外国企業にインフラを売却ですか、それがどうしました?売却益で区が潤うならば何の問題も無いじゃないですか。」「別にいいっしょ、サービスや価格が変わらないなら。」「水道は安くなるって言ってるじゃん。」 

 では、a) から。橋下徹氏は府知事・市長時代、市民に何度も「外国資本を入れる」とハッキリ説明している。それを示す動画は維新の発信で未だに幾つも拾う事が出来る。なのに賛同者に此の売国奴政策を指摘すると、それこそ「知らない」でいることが分かる。「なに全然関係ないことを言っているんですか。水道はコンセッション方式だから譲渡するのは営業権だけ。現行の法律では設備までは売れないはずなのを知らないじゃない」→だから「売れない」ものを売ることが出来るようにするための「制度」にする、という事。「制度を変えたって法律は簡単に変えられない。」変えられてしまうんだな、それが。特別4区を何らかの経済特区に指定してしまえば、従来の規制を取っ払うことが可能になる。ナニ竹中平蔵、賢ぶってるが超ワンパターン男、いつもの手口である。『既成』の『規制』をなし崩しにするには、これ以外の方法は思いつかないらしい。『規制緩和』とかでコトバ巧みに言い寄っても、「何時までも かかると思うな 売国奴」ってなものである。

 次、b)。youtube上のコメ欄で対話した賛同者のうち、2~ 3人こういう方がおられた。ただしいずれの方も礼儀正しく、決して悪意ではない。純粋に経済的に見てプラスならば何だって良いではないか、という町人グローバリストと言って良いだろう。これはもう意見の相違、見解の相違だから、それ以上の対話は無用である。でも一応もうひとつ是非とも別の相違点である「メンタル」の違いである、とも言っておく。そして多くの賛否動画やサイトを見て、確実に言えること。彼ら町人グローバリストたちは、大阪市民としては、相当なアッパークラスである、と。大阪中心部のタワーマンション上層階居住者のような方々だ。ここに住めるのは東京に本社を持つ大企業の大阪支社赴任族とか、ベンチャー企業の青年社長といった人たちが多数で、大阪で生まれ育ち労働者となった人たちではない。そうでしょ、んなところに簡単に住めるはずがないから。だから彼らは躊躇すること無く「大阪廃止案」を支持出来る。大阪市という土地にノスタルジアを持つこともないのが、それに拍車をかけてもいよう。が、救いもある。アッパーだけに圧倒的少数派だ。賛成派として大した勢力ではないのである。今回は色々教えて貰って感謝してるくらいだ。

(B) & (C) & (D) :これらは全て、(A)を隠蔽するための取って付けた理由に過ぎない。その根拠は以下の通り。

  • ア=B) これは維新というよりも、橋下徹という一人の男の詐欺的とも言える弁舌に起因するところが大きい。彼は府知事・市長時代、大阪市民に堂々と「大阪市の社会インフラは水道・鉄道・空港などをドンドン(売却)譲渡する」と述べている。そういう動画を多数、未だに拾うことも出来る。にも関わらず現維新のメインメンバーである松井市長も、吉村府知事も、今井幹事長も、このことを「絶対」に言わない。これをゆーたらアカンとしか解釈のしようがあり得ず、実に小ずるく悪質である。投票一ヶ月以前までは反対派がこれを指摘すると、抗議とも呼べるほどの強固なデマゴーク呼ばわりを返してきた。が、最近は殆どスルー状態である。投票日が近づくに連れ、益々口をつぐむようになっている。当blog主を含め、反対派もこれが本当の目的であることに覚醒した人たちが漸次増えて、「賛成派」のSNSにコメント投稿すると、その後そのコンテンツは一様に大人しくなる(笑)。本当のことを言えば良いのに不思議でならない。(A)で言及したように、売国奴政策をしても何とも思わない層は一定数いるのだから、何をか恐れん也?むしろ橋下徹氏の堂々ぶりは敵ながら天晴れである。
  • イ=C&D) 日本全国に政令都市は全部で20市ある。幾つかは政令都市脱却案を唱えている市もある。が、「二重行政」や「県と市の対立(=府市合わせ)」を其の理由としている市は大阪市だけである。つまり二重行政は確かにある(とすれば、だ)が、それは大阪市固有の「人なり」や「文化」の問題だと考えるべきである。二重行政が全くない、とは言わない。生じて当たり前である。他の都市住民も政治家も、それを理由にすることさえ思いつかぬであろう。
  • ウ=E) 全く時間のムダである。良くなるか悪くなるかは、実行しなければ分からぬに決まっている。単に希望的な観測を答えているだけである。これが本質的な論点・争点ではない、という点で「二重行政」と同じく、(A)を隠蔽するための悪質なスピンアウトねたである。イ) とウ) は、議論をここに拘ってしまう有権者も自業自得である。

(F) この観点は当blog主も全く考えたことがなかった。知ったのはついさっき。10/23upの三橋貴明と冨田宏治(関西学院大教授)の対談動画である。

【都構想緊急対談Part3】なぜ公明党は都構想賛成に寝返ったのか?メディアが報じない維新と菅総理の蜜月関係 三橋貴明 × 冨田宏治(関西学院大学教授)

これは説明するよりも是非ご覧になられたい。約30分と長く、最初のうちは展開が少々かったるいが、中盤から俄然、凄く分かりやすく政治力学を教えてくれる。趣意の結論だけ言おう。

『維新が「国政=国会」の勢力を拡大させるべく大阪の自民や共産を蹴散らす方法論として、公明党(と創価学会)と手を組む方針を採択、それを具現化させるための機会として「大阪市廃止案」の住民投票という日を利用することを企てた。』

というもの。内容について全く瑕疵はない。ハッキリ言わせてもらおう。サイテーだ。住民投票の費用は誰が持つのか。誰のお金なのか。(A) だけでも十分な反対理由であるも、賛同者を許容出来る争点だ。が、(F) は問題外にもほどがある。橋下政権時代に、あれほど彼の揚げ足をついていたMBSも朝日新聞も今の忖度ぶりは維新と同罪である。市民に(A) と(F) を知りながら ~ ゼッテー記者の誰かは知っているよな ~ 維新の広報部しか務めないオールドメディア、本当に明日は無い、という事も、もはやどうでも良い。せいぜい自分たちはこれでanywhere に仲間入り出来ると思っておられるのが良かろう。

 という事で次回は(G)と、特別編「未だに誰も言わない大阪市廃止案の盲点」をお送りいたします。ではまた!

 

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