Scherzo(スケルツォ)というジャンル

鍵盤音楽
江戸時代の浮世絵に描かれたスカイツリー。の、音楽フラクタル。 バロック時代に演奏されていたジャズフレーズ。

 こんにちは、多摩雑報です。本日は音楽用語のワンポイント解説です。「クラシック始めの一歩」の系譜で、その続編と思っていただければ幸いです。

 当blog開設当初、ミュージシャンは好きな音楽を尋ねられるのがキライ、というお話をした。が、今日は正直にゲロってしまおう、好きな作曲家を。クラシック分野で比較的良く弾くのはシューマンであり、研究対象はベートーベンなので、「それが好きなんでしょ?」と言われたらそれまで。が、実は一番ではない。ここで「好き」を極限に限定した意味に定義づけさせていただく。それは「純粋に聴いているのが好き」という事である。これに合致する作曲家は2名。モーツァルトとブラームス、である。で、本日はブラームスについて述べる。どう述べるか。「ブラームスを好きになっていただく。」それが目的である。自信はあるか?無い。じゃあ何故に言うか。ブラームスを好きにしてくれる論評を見たことがないからだ。「○○が代表的な(名)作品です。」と、紹介される。んでもって聴く。→ タルい。→ クラい。→ 眠い。→ ZZzz ・・・ 断言しよう。九分九厘そうなる。好きになるもんか。それ以前に眠くて聴いてられんのである。ブラームスは眠いのだ。が、彼だけを責める事なかれ。ロマン派のカナ~リ多くの作品が眠い。ハッキリ言って、何故ブラームス作品がロマン派の中でも抜きん出て演奏され、賞賛されるかというに、これでも眠くない方だからだ。左様、彼以外はもっともっと、ずっとずっと眠い。だから名作品を聴かせるのは逆効果なのである。更に先に言っておこう。彼の作品、難解なものも凄く多い。ブラームスを一番好きと公言する自分でも、彼の作品、2/5 は何が何やら分からない。だから分かる作品を聴いて貰うべきなのだ。

「だからスケルツォを聴けってこと?」正解、その通り!彼はスケルツォに対して、異常なほどに感動を盛り込む。いや、そうも言えるのだが、己の情熱のほとばしり表現に「スケルツォ」という楽曲スタイルを選ぶのだ、という言い方の方が正しい気がする。スケルツォとは一応舞曲である。だから原則として3拍子系なのだが、2・4拍子系も案外ある。じゃあどんな踊りかというに、踊らない。鑑賞的な舞曲ということらしい。バッハが組曲の中で使っているので、明らかに舞曲のはずである。ではなぜ踊らないかいというに、「踊れない」からだ。まずテンポ。早い。速すぎる。一例。ベートーベンの有名な第九「合唱」。第2楽章がスケルツォである。中間部で全音符=100 の指示がある。これがどのくらいのものかというと、星野源の「恋」の2.5 倍なんだぜ。ゼッテー無理だろ、踊るなんて。そう、ついでに言っておくとスケルツォ、音楽史上、ドンドン作ることにした作曲家が誰か、は非常にハッキリしている。誰か?、そう、ベートーベンね。次がショパン。これはショパンだから勿論ピアノ曲で、全部で4曲作った。第3番は7分代の演奏時間だが、あとの3曲は大体10分前後かかる。これ、単独のピアノ曲としては非常に大規模であることは、以前バラードの時に述べた通りです。で、ブラームスとなる。ブラームスは単独で作曲することはせず、交響曲・室内楽曲の中の1曲として作曲していった。とにかく凄い情熱だ。そして眠くならない。交響曲や室内楽曲は、通常4曲で構成されている。だからIf、ブラームスのお勧め作品にその類いを教えて貰ったら、その中に入っているスケルツォ楽章のみ聴けば良い。他の楽章は聴きたくなるまで聴かなくて大丈夫。

 では幾つか紹介しておこう。

  • ◇ピアノ協奏曲第2番第2楽章。
  • ◇ピアノ三重奏曲第1番第2楽章。
  • ◇弦楽六重奏曲第2番第2楽章。
  • ◇ピアノ五重奏曲第3楽章。
  • ◇クラリネットソナタ第2番第2楽章。(ヴィオラソナタ第2番第2楽章)
  • ◇交響曲第1番第3楽章。
  • ◇交響曲第2番第3楽章。
  • ◇交響曲第4番第3楽章。
  • ◇バイオリンソナタ第2番第2楽章。
  • ◇バイオリンソナタ第3番第3楽章。

 ブラームスという男の人間性から、ふたつ注意事項を。① 彼の音楽は、男の音楽である。もの凄い偏見を百も千も承知で申し上げる、だから「女性には理解出来ない。」分かってたまるか!② 年齢がモノを言う。中年過ぎても彼の音楽に共鳴し出来ない方は幸いである。幸福な人生を生きて来られた方と断言出来る。そういう人には不要の音楽なのである。 だから年齢もさることながら、生きた時代との相性も非常に振れ幅が生じる。場所も。2000年からの20年間を生きてきた男性は、騙されたと思って ↑ を是非ともご試聴いただきたいと存じる。どれかの曲で涙するであろう。

 

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