京王散策(7) あれもウソ、これもウソ

首都圏交通事情(と言っても主に多摩地区)

 こんにちは、多摩雑報です。今回の記事は、多くの方々によって散々指摘されてきたものです。余りに当たり前過ぎて、私ごときが「何で今さら言わにゃアカンのや」という想いです。どんな経営者も年次計画は立てるでしょう。それは成長を前提としているはずです。現在はコロナ禍なので特殊な状況が続いていますけど、普通は年度計画の予算目標というものは、成長を目指すべく少なくとも前年度よりも上乗せするものでしょう。が、何の努力もナシでそれを達成出来るわけがない。社員の尻を叩くだけで、経営者も努力している姿勢を見せなかったら彼等のモチベーションも当然下がり、尚さらマイナス要因にしかならないでしょう。こんな経営陣、本当に誰か一掃してくれませんかね。

 京王電鉄は未来永劫、もう発展は望めない。自分の子=会社の成長を望まぬ親=経営者など存在しないだろう。が、この会社、親が自ら、わが子が成長を遂げないようにする為の策を張り巡らすのだ。現実社会であれば、実親の実子に対する虐待だ。筆者は幾つかの中小企業製造業に勤務しているから、経営者の親父さんがどういう人格者であるかは、イヤというほど知っている。社員を奴隷のように扱ったり酷い低賃金で働かせたりする経営者は確かに少なくない。が、こと製造業の場合、工場とその設備に対する思いの薄い人は、流石に一人も見たことがない。それらに対しては変な言い方だが「愛情」を持っている。当然だろう、お金を稼いでくれるのだから。儲けた分の内の幾らかは、必ず設備投資に回す。それが新たな投資を生んでくれることが分かっているからだ。それを全くやらない会社、それが京王電鉄なのである。

 新宿起点15.5㎞に位置する調布駅は、都心部ターミナルの新宿駅に次ぐ乗降客数を誇る拠点駅である。乗降客数に加え、多摩ニュータウンを経て橋本駅までを結ぶ、京王相模原線の分岐駅でもある。にもかかわらず長いこと非常に狭いホームであり、相模原線用の折り返し設備も持たず、それは本線上の折り返しで対処していた。本線折り返しという事は、同時に逆走運転も伴うという愚行も伴うことになるは前回に述べた通りである。今世紀になって地下方式による立体化事業がやっと確定し、それに伴い駅の大改良にも着手する事となった。2000年の夏頃から住民説明会が何度か行われるようになり、その内の一つに出席した時、相模原線の折返し設備については全く言及がなかったため、質疑の時間になって問うたところ、折返し設備は「設置しない」と言う。

 まぁ京王電鉄のことである、想定内のことだった。じゃあ一体どういう方法で相模原線の線内運転を確保するのだろうか?後日(当時の)運行課長に質したところ、①新宿方面で次の急行停車駅であるつつじヶ丘を折返し可能な構造に改良するか、②調布で分割併合によって(相模原)線内運転を捻出する、という回答だった。では、工事竣工の12年後、ダイヤはどうなったか。①でも②でも無い。日中は全部新宿からの通し運転、夕方帰宅ラッシュは、相模原線内から調布止まりを設定し、調布からつつじヶ丘まで回送、上り本線に停車のまま上下線の合間をかいくぐって上り線のまま下り方面へ走り ~ すなわち逆走運転し~、転線して調布始発にする、というものだった。①でも②でもないのだから、完全にウソをついていたことになる。が、ウソはそれだけではない。2001年5月のダイヤ改正で、日中の新宿⇔調布は1時間当たり18本となった。1992年のダイヤ改正は、それ以前までの18本体制に相模原線特急を新設・追加した為、21本体制となった。上下線合わせて42本にもなり、踏切の遮断時間が大幅に増加したため、沿線各地から苦情が相次ぎ、以前の18本に戻したのである。これは2001年に本数が減少した時の理由として、はっきり述べている。なのに結局、また踏切遮断時間を長引かせるダイヤに逆戻りしたのだ。分割併合の方も、実現するばかりか元々4両と6両に分割可能な8000系を、10両固定の編成にわざわざ工事を施したのである。むしろ分割併合を出来なくしたのだ。あれもウソ、これもウソ、多分それもウソって松坂慶子か!何でこんな事になるのか。「任期中に設備投資をしない。」それが社長の評価規準だからだ。そんな莫迦な、と、誰しもが思うだろう。が、それが京王電鉄の歴史なのである。それでも時には、自己保身に陥ることなく、サービス向上に勤めてくれた社長さんがいたものだが、1980年初頭、そういう社長を輩出する土壌を一掃してしまった人物が、京王電鉄を跋扈することになる。次回、文字通り悪名高き彼の方をご紹介しよう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました